日本では毎年、多くの自然災害に見舞われます。ただ、多くの人は災害の種類や分類について知らず過ごされている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、「災害」の分類について解説していきます。後半では、日本で自然災害が多い理由と、災害が起こりやすい日本に住む人が行うべき防災対策についても書いていますので最後まで読んでください。
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災害の種類
自然災害、人為災害、特殊災害が「災害」に含まれます。さらに自然災害は地象災害、気象災害の2種類にわけられます。地象災害は津波や火山などを指します。気象災害は台風などの豪雨などを指します。
自然災害のうち地象災害に分類されるもの
地震
地震は、プレートのひずみが戻ろうとした際に発生する揺れのこと。日本には4つのプレートが重なっており、地震大国と呼ばれています。
津波
地震によって発生した揺れによって引き起こされるのが津波です。2011年に発生した東日本大震災では東北地方を中心に大津波が発生しました。
土砂
大雨が降り続けると地盤が緩くなり、土砂災害を発生させます。日本は山地が多く土砂による被害に何度も遭遇しています。
火山
火山の噴火によって引き起こされるものも自然災害に含まれます。日本には火山がいくつも存在しています。一度火山が噴火すると、火砕流によって家や森林を飲み込みます。
自然災害のうち気象災害に分類されるもの
台風
台風は、強い風雨をもたらします。日本は、太平洋が南側にあり毎年、多くの台風が通過しています。
大雨
大雨は、台風や線状降水帯などの発生によって引き起こされることが多いです。
洪水
洪水は台風や線状降水帯などの発生によって引き起こされることが多いです。
落雷
落雷は、寒気と暖気が重なる際に発生しやすく、自然災害のうち気象災害に分類されています。
人為災害に分類されるもの
人為災害は、言葉の通りで人為的要因によって発生した災害のことです。火災は、人為的に発生したものとされ、人為災害の中でもさらに都市災害に分類されています。
都市災害
火災や大気汚染などを指します。
労働災害(産業災害)
仕事中に発生したケガや事故、病気にかかるものを指します。
交通事故
車や飛行機などの事故を指します。
管理災害
管理の不備や操作ミスなどにより発生した災害を指します。
環境災害
水質汚染など環境破壊によって起こる災害を指します。
特殊災害に分類されるもの
特殊災害は、化学物質の漏えいなど自然現象以外の要因で発生する災害です。災害の頭文字からCBRNEと呼ばれています。
Chemical(化学)
化学剤に起因する災害のことです。
Biological(生物)
生物剤に起因する災害のことです。
Radiological(放射性物質)
放射性物質に起因する災害のことです。
Nuclear(核)
核兵器を使用したテロ行為などのことです。
Explosive(爆発)
事故・テロによる爆発による災害のことです。
災害の定義
災害対策基本法第2条の災害の定義では、「災害、暴風、豪雨、豪雪、洪水、高潮、津波、噴火その他の異常な自然現象または大規模な火事もしくは爆発その他その及ぼす被害の程度においてこれらに類する政令で定める原因により生ずる被害をいう」とされています。
日本で起きている発生する頻度の多い災害とは?
日本ではどういった自然災害が発生しやすいのでしょうか。
- 東日本大震災
死者約15000名、行方不明者約7500名、住宅全半壊約20万棟以上 - 熊本地震
死者273名、住宅全半壊4万棟以上 - 2019年9月 台風19号
死者105名、住宅全半壊3万棟以上 - 2020年7月 令和2年7月豪雨
死者、行方不明者86名、住宅全半壊6000棟以上
見ていただくと分かるように、毎年災害が発生し、多くの被害をもたらしています。
日本で自然災害が多い理由とは?
では日本で自然災害が多く発生する理由とはどういったことが考えられているのでしょうか?結論として3つの理由が考えられます。
① プレートが重なる位置にある
日本で自然災害が多い理由1つ目は、地震の起こりやすいプレートが重なる位置にあるからです。4つのプレートが重なっているため、世界的にも地震の発生しやすい国となっています。
② 台風の通り道
2つ目の理由は、台風の通り道になっていること。日本の南東の海上では、熱帯低気圧が発生しやすくなっています。熱帯低気圧は徐々に規模を大きくし、台風を発生させます。風の流れや夏の気圧配置によって北上するため日本には年間数十回と台風が通過。これに台風の影響で、前線の活動が活発化して豪雨を降らせます。
③ 7割が山地
3つ目の理由は、日本の7割が山地であることです。山地であるため河川の流れが強くなりやすく、氾濫などが起きやすくなります。また活発な地殻変動によって複雑で不安定な地形・地質を形成しています。それに加え温帯多雨の気象条件の日本では、土砂災害が発生しやすくなっています。
災害が来たときに備えて|災害に対する4つの備え
ここまでの話を聞いて、日本で多くの被害を発生させる地震や洪水、大雨が発生しやすい場所だということは十分認識できるようになったのではないでしょうか?自然災害は8種類あることを紹介してきましたが、「災害はこわいことを理解した」だけに留めず、行動に移しましょう。
具体的な行動プランを紹介します。
① 定期的な防災訓練
防災に対する知識だけでは実際の災害時の動きを学ぶことはできません。そこで、防災イベントに参加することをおすすめします。マンションや町内会で行われる定期的な防災訓練や、会社などで行われるものでも構いません。防災訓練の目的は、1人だけで行動させず協力できる関係性の構築です。身近な人と関係性を構築できるようにしておくことが大切です。
② 防災マニュアルの作成
2つ目は、防災マニュアルの作成です。防災マニュアルとは災害が発生したときにどういった行動や避難のアナウンスをするかをまとめたものです。災害時の具体的な行動プランが明確になります。ただし、これも作っただけで全く触れたこともないのでは、いざ災害時に使用するのは困難です。ですので、防災マニュアルを作成したら、どういった行動をとるべきなのか確認しておきましょう。
③ 防災備蓄品の準備
3つ目は、防災備蓄品の準備です。防災グッズで足りていないものはないか。一覧にして1つずつ確認しておきましょう。食料品は、ローリングストック法でローテーションしておくと、災害時に食べる際に賞味期限切れすることもなくなります。
ローリングストック法については別記事で紹介しています。
④ 安全対策
安全対策は十分できていますか?日頃から身の危険を感じるような箇所を点検しておくといいですね。例えば、棚やキャビネット、パソコン、コピー機、窓ガラスなどです。
例)棚やキャビネットは転倒防止ストッパーなどで補強しておく
例)パソコンやコピー機はバンドやジェルマット固定
例)窓ガラスは飛散防止シートを貼る
平時から危険を最小限に留める取り組みは行うようにしましょう。
まとめ
今回は、災害の種類を解説し、私達が行える防災対策にまで踏み込んで解説してきました。日頃から防災意識を強めておくことが重要なことで、ただ単に防災情報を眺めているだけでは実際の災害で行動することはできません。災害時も動けるように防災意識を高めましょう。