防災対策マニュアル!避難所と避難場所の違い

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「避難所と避難場所があるけれど、どういう振り分けなのかしら?わかりやすく教えてほしいわ」

こんな質問を解説します。

私は元消防士。避難所での生活をボランティア活動をした経験があります。意外にも、避難所と避難場所のことを混合してしまっている人も多いのではないでしょうか?実は、私もはじめの内は「避難所?避難場所?発災したときに避難する意味合いでは同じでしょう?」そんな感覚の人もいるのではないでしょうか?

この記事では、わかっているようでよく理解していない人が多い「避難所と避難場所の違い」について解説していきます。この記事を読めば、避難所と避難場所の正しい見解がもてるようになり、いざ災害が発生したときにも安心安全に行動できるようになります!避難所と避難場所の使い方をしっかりと理解できるようになって、万が一の災害時にも大切な家族を守れるようにしましょう!

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【どちらへ行けばいいか知っていますか?】「避難場所」と「避難所」の違いはこれ!

避難場所と避難所の考え方は、下記のように考えます。

避難所と避難場所の違い
・避難場所…地震により同時多発の火災が発生し、延焼拡大した場合、その地域内の住民が、生命・身体の安全を確保できる場所
・避難所…火災や地震などによって被災した住民を収容するための施設
  • 引用タウンニュース

「避難場所」、「避難所」。上記2つの「避難する場所」について、もう少し深堀りして、わかりやすく解説します。

避難場所は大規模火災時に

避難場所は、洪水や津波などの異常な現象が起きた時に迅速に逃げる場所です。災害が収まるまで開設され、基本的に公園やグラウンドなどのオープンスペースが「避難場所」として該当します。具体的には、下記のようなところです。

例)敷地面積の大きい公園、河川敷、一時避難場所、津波タワー、広域避難場所

避難場所を示す標識は上記のようなものです。

「この標識を目印にしてください」
「避難場所がよくわからない‥‥」

こういった方は下記のサイトで確認してみてください!

地理院地図(電子国土Web)

国土地理院が避難場所データベースをオープンソースデータとして提供し、「電子国土」上でも確認できます。

避難所は滞在し生活を行う場

避難所は被災したことにより、自宅で過ごすことが危険な場合、提供される施設のことです。

・大規模火災や大地震などで自宅に帰ることができない
・居住する場所を確保することが困難な場合

上記のような時、被災した人たちに対して開設されます。被災者が仮設住宅などに入れるまで一定期間、避難生活する場となりますが、長期化するケースもあります。

例)学校の体育館、コミュニティーセンター、公民館

上記のような施設が避難所として利用されています。ちなみに、避難所は、全国の自治体でさまざまな名称がつけられています。

避難所の様々な名称
避難所、避難場所、地域避難所、拠点避難所、一時避難所、一次避難所、一次開設避難収容所、一時避難場所、一次避難場所、屋外避難先、緊急避難場所、広域避難所、広域避難地、市指定避難所、市指定避難場所、指定避難所、指定避難場所、震災時避難所、二次避難所、避難地、避難予定場所、福祉避難所、避難施設、補助避難所、予備避難所、自主避難所 など

あなたの自治体では、どのような名称がついていますか?

避難が必要な場所に住んでいるのか知っておくことも大切

避難所と避難場所の違いを先に解説しましたが、まずはあなたが住んでいる家にどのような危険があるのか知ることが大切です。ハザードマップポータルサイト(国土交通省)では、日本全国の津波や土砂災害、洪水といった災害危険のある地域を簡単に調べることができます。

より詳しく知りたい方はお住まいの各自治体が発行しているハザードマップを参照しましょう。

「避難場所 避難所」についてよく出る質問3選

「避難場所 避難所」についてよく出る質問を3つピックアップしました。

具体的な内容は下記のとおり
・一次避難所 二次避難所ってなに?
・避難所はどこへ行ってもいいの?
・近くの避難所まで行くのも危険な状況だった場合はどうする?

1つずつ解説していきます。

一次避難所 二次避難所ってなに?

避難所は、一次と二次に分かれています。

大きな違いは
・開設時期にタイムラグがある
・「二次避難所」は高齢者や障害者を優先的に避難させるために設置

です。

もう少し、砕いて解説していきます。どのような違いがあるのか簡単にまとめたのが下記です。

一次避難所

まず開設される避難所。一般的な日常生活の送れる人たちが使用する。

開設時期:発災当初
対象者:①居住者 ②在勤・在学者 ③外出中に帰宅が困難になった者 ④上記のほか区内に滞在する者

二次避難所

高齢者や障害者などの災害時要配慮者が避難する施設のこと。福祉避難所とも呼ばれる。開設されるまでに時間を要す。

開設時期:一次避難所開設後
対象者:①要介護1から3に認定されている ②障がい者 ③妊産婦、乳児及びその保護者 ④上記①及び②の支援者(家族等)※
※支援者は原則として、対象者1人に対し1人とする。

 

ここに要介護者のための避難所として「福祉避難所」を設けている自治体も存在します。ふだん私達が生活している中で、介護が必要な方から介護の必要はなく元気な方まで一緒に共存しています。避難所は「被災後に滞在するところ」です。それぞれの生活動作基準に合わせた振り分けも必要です。

避難所はどこへ行ってもいいの?

結論、身の安全を確保できるのであれば、どこでも構わないというのが最適解です。

洪水や津波などの危険が及ばないのであれば、自宅にとどまっても構いません。親戚や知人宅・職場への避難でもいいでしょう。要は、「命を守るために危険な場所から離れる」ことが重要で、必ずしも避難所へ行く必要はありません。最近では、コロナの影響で密集すること自体が危険という声も挙がっています。避難所へ行くリスクも十分、考えておかなくてはいけません。ですので、避難所はどこへ行っても身の危険を確保できるのであれば構いません。安全な場所、すぐ行ける場所を事前に家族間で相談しておきましょう。

近くの避難所まで行くのも危険な状況だった場合はどうする?

近くの指定避難場所、避難所にさえ向かうのが危険になった場合もあるかもしれません。立退きする避難行為がかえって生命の危険を及ぼしかねない場合は、「近隣の安全な場所」への避難や「緊急安全確保」を行います。

「近隣の安全な場所」:指定緊急避難場所ではないが、近隣のより安全な場所・建物等
「緊急安全確保」:その時点に居る建物内において、より安全な部屋などへの移動

こういった状況に陥る前に、日頃から情報収集しておくことも大切です。ハザードマップポータルサイト(国土交通省)では、災害時の避難や防災対策についての情報を公開しています。上記のようなサイトを参考にして避難する場所を決めておきましょう。

まとめ:避難所と避難場所の違いを知って、いま、備えよう!

避難所と避難場所の違いについて解説してきました。

避難所と避難場所の違い
・避難場所…地震により同時多発の火災が発生し、延焼拡大した場合、その地域内の住民が、生命・身体の安全を確保できる場所
・避難所…火災や地震などによって被災した住民を収容するための施設
  • 引用タウンニュース

避難所と避難場所の違いを理解した上で、最も大事なのは、あなたが自分の判断で適切な避難ができるようにするための準備をしていくこと。生活する地域のリスクを把握していくことです。その上でステップアップとして避難所、避難場所を利用することを考えていく。これが重要です。「避難所」、「避難場所」の違いを学ぶのと同時に、あなたの生活する地域のリスクについても把握していく機会にできるといいですね。

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