私は元消防士で、実際にボランティア活動にも参加してきました。自分の体験談に基づいて避難所の生活を解説していきます。
こんなお悩み、解決します!
- 避難所の生活を開始していますが、いったいどんな風に生活しているのでしょう?
- 避難所でみんなが気持ちよく生活できる心得は?
- 避難所で避難所生活でストレスに感じやすいことは?
ズバリ避難所での生活を一言でいえば、「集団生活」です。集団生活をしたことがないとイメージしづらいかもしれませんが、この記事を読むことで解決策を明白にしていきます。それではいきましょう。
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避難所での心得10選|ルールとマナーで皆気持ちよく
避難所での生活は、集団生活であることを認識することが大切です。なぜなら秩序がないと、生活は悪化する一方だからです。集団生活は秩序を正す規律の役割を担います。では、どういった点を気にすればいいのか確認していきましょう。具体的には下記の10個です。1つずつ解説していきます。
【避難所での心得1】居住スペースは各個人の「家」と認識する
避難所では、居住スペースを各家庭で割り振られます。もちろん、周りからは丸見えですので、家としてのプライベート空間を作り出すものではありません。とはいえ、避難所生活の中で自分自身が心身をリラックスできる環境は限られています。
各個人がそれぞれ配慮して、
- 居住スペース付近を歩く時は足音に気をつける
- 居住スペース付近での大声の会話は避ける
上記のような点に気をつけましょう。
【避難所での心得2】屋内火気厳禁
当然ではありますが、避難所内では火気厳禁です。1つ間違えれば、避難所で火事を発生させてしまいます。注意しましょう。
【避難所での心得3】トイレは清潔に
トイレは清潔に使用しましょう。汚い状態にして放置すると、不快に思う人が多くなってしまいます。皆が気持ちよく使えるトイレを目指しましょう。
【避難所での心得4】酔っぱらう(騒ぐ)
避難所生活をしているだけで、過大なストレスがかかります。ストレス発散にアルコールを飲むことは決して悪いことではありませんが、酔っぱらい騒ぎはじめてはいけません。周囲に迷惑をかける行為はせず、お互いに配慮することを忘れないようにしましょう。
【避難所での心得5】タバコは決められた場所で吸う
分煙化が常識になったこの時代。避難所生活でも同様です。場所を選ばずに吸うのではなく、指定の喫煙場所で吸うようにしましょう。
【避難所での心得6】ごみの分別
ごみの出し方や分別にも気を配りましょう。
- 可燃ごみ、不燃ごみが混じって捨ててしまっていた
- 決められた時間を守らず集積場所へ出しにきている
など、ルールを守らない行動は周囲に迷惑をかけます。
【避難所での心得7】消灯時間を守る
消灯時間を守ることも大切なルールです。自宅で過ごしていた時は、いつ寝て起きても構いませんが、避難所では他の人がいます。避難所で一緒に過ごす人達がストレスにならないように、消灯時間は守るべきです。例え寝られなくても、うるさくせず静かに過ごしましょう。
【避難所での心得8】要支援者に対する配慮
要支援者は、高齢者や障害者など避難行動や避難所での生活が困難な人を指します。上記したように、避難生活でも周囲の協力が必要な場面が出てきます。あなたが健常者であるならば、要支援者に対し、
- 移動を手伝う
- 高齢者に順番を譲る
など、配慮することも心がけましょう。
【避難所での心得9】避難所への登録、別の場所への移動の連絡などしっかり行う
自宅から避難してきた際には必ず登録手続きを行いましょう。勝手に入ってきて、避難所を管理している人達も管理できず困ってしまいます。また、別の場所への移動の連絡も同様です。避難所を使う上で規律を乱さないようにしましょう。
【避難所での心得10】介護が必要な人への家族の配慮
介護を要する人がいる場合、基本的には家族がみます。とはいえ、避難生活は苦しいもの‥気持ちに余裕のある人、余裕のない人が出てくるのが実際のところです。ですので、なるべく余裕のある人が避難所において、介護が必要な人へ手を差し伸べましょう。
以上、10選でした。上記はあくまで一例ですが、気にしておくことで良好な避難所生活は送れるようになります。もっとも大事なのは「集団生活であることを認識する」ことです。
避難所は共同生活|劣悪環境を覚悟しておく
避難所は共同生活であり、劣悪な環境であることを覚悟しておきましょう。なぜなら、これまで過ごしてきた自宅での生活が送れなくなるからです。当たり前を当たり前にできない…「これは辛い」と感じる点を挙げておきます。
トイレが使えない
トイレは多くの人と同じ場所で使います。体育館のようにたくさんの人が使える場所も避難所にはありますが、中には数が限られている場所もあります。朝はトイレが集中することもありますし、当たり前のようなトイレの使い方はできないでしょう。
騒音
「居住スペースは各個人の「家」と認識する」の見出しでも解説したように、居住スペースも限りがあり、音の問題が発生します。
- 静かな環境で寝るのが当たり前だったのに、そうではなくなった
慢性的な睡眠不足になる人の話も聞きました。
狭い
各個人や各家族に割り振られる空間には限りがあります。狭く窮屈な環境下で過ごすことが想定されます。長期化することで、「狭い」ことがストレスに感じるようになる人も少なくないでしょう。
寒い
寒さ問題も大きなストレスになります。特に寒冷地での避難所生活では、ただ一夜過ごすだけでも寒さで寝られない経験をした人もいます。例えば、暖房機器のない体育館で毛布を羽織り寝るのを想像してみてください。寝られず凍える思いをすることになります。
ニオイ
生活臭や、体臭、ゴミの臭いなどニオイ問題も避難所生活では発生します。シャワーなど清潔を保つ手段がないからです。体臭は、デオドラントなどを利用して対応するなどの方法で応急的に紛らわすことができますが、限界はあります。ニオイがストレスと話す避難者も多くいます。
避難所生活で辛いと感じることを5つ紹介してきました。「避難所生活しんどい」と感じた人も多いのではないでしょうか?とはいえ、全ての人があてはまることではないかもしれません。
「そんな生活、被災した今の状況じゃ贅沢だ‥」
そう思う方いても不思議じゃないでしょう。でも、一般的には”苦痛”に部類される内容だと思います。休める場所がないのは辛いものです。当たり前のことができないっていうのが、本当に辛い‥これが避難所生活です。だからこそ、避難所の使い方を理解しておくことが大切になってくるのです。
避難所生活のリスク6選
加えて避難所生活で起こりうるリスクについても解説します。ここで避難所生活のリスクについて話すのは、リスクを知らずに避難所生活を送りはじめ、
- 不快に感じてしまった
- 病気にかかってしまった
など身心にダメージを負ってしまう可能性があるからです。具体的なリスクは下記の6点です。1つずつ解説していきます。
【避難所生活のリスク1】感染症のリスク
避難所には多くの人が集まるため感染症のリスクは避けて通れません。ましてや、新型コロナウイルス感染症が終息しない中、大きな関心どころだと考えられます。
【避難所生活のリスク2】トイレ問題
トイレ問題も考えておかなければなりません。なぜなら、地震や津波などの災害によってトイレが使用できない可能性があるからです。過去に被災地でも、衣装ケースをトイレ代わりにして行っていたこともあったそうです。飲食は我慢できますが、排泄は我慢できません。こういったトイレ問題も避難所生活では起こります。
【避難所生活のリスク3】持病悪化のリスク
普段と違う環境下で生活することで持病が悪化する人もいます。食事も栄養価に偏りのある食事を摂ることになり、十分な栄養が摂れないことも持病を悪化させる懸念点です。
【避難所生活のリスク4】食中毒のリスク
食中毒にも注意しなければいけません。夏場は特にです。暑い中、十分な保冷ができず食事を摂ったことで、お腹をこわしてしまった人もいます。
【避難所生活のリスク5】熱中症のリスク
「人が密集する」
「冷房の効かない室内」
では、熱中症のリスクが高まります。十分な水分を摂って対応したいところですが、水も避難所生活中は充足した量を避難所で確保できず、少量ずつしか飲めないケースもあります。
【避難所生活のリスク6】エコノミークラス症候群のリスク
狭隘な空間に長期間いることで発生するエコノミークラス症候群。よく車の中で長時間過ごす時や、飛行機内で発生する時が発生のタイミングとして有名ですが避難所でも、同様のことが起こりえます。避難所生活を送る中でのリスクとして、上記6点があることを理解して備えておきましょう。中には、この内容を聞いて避難所での生活を避ける方もいます。あなた自身の価値観で判断してください。避難所へいつでも行ける準備をしたい!という方は下記の関連記事を参考にしてください
- 関連記事持ち出し防災セットに必ず入れるべき防災グッズ一覧
- ※印刷して活用ください
まとめ|避難所生活ではゆずり合いの気持ちが大切!
避難所生活では心身ともに消耗します。なぜなら、皆が心の余裕を失っているからです。
- 大切な財産を失った方
- 大切な家族を失った方
さまざまな理由で避難してきます。だからこそ、ゆずりあいの気持ちが大切です。少しでも心の余裕があるのなら、周りの避難者を大切にし、気遣える精神を持って行動しましょう。それが避難所生活でのもっとも大切なマナーとなります。