地震の二次災害まとめ 揺れが治まっても油断してはいけない理由

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地震の二次災害って知っていますか?地震が治まったからといって気を緩めてはいけません。地震自体もとても怖い現象であるのは間違いありませんが、その後に発生する二次災害のことも十分認識しておかないと、あなた自身やあなたの家族に多くの危険が及ぶリスクとなります。

私は元消防士で、災害時に起こりうる二次災害リスクについても勉強してきました。この記事では、地震によって発生する二次災害について詳しく解説していきます。

それでは行きましょう。

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地震による二次災害の種類

二次災害とは、最初に発生した災害の導線に別の災害が発生することを指します。例えば、大雨が降った後に土砂崩れが発生したケース。土砂崩れは二次災害にあたります。ちなみに、同じような災害名称に「複合災害」というのもありますが、こちらは、災害発生時にほぼ同じタイミングで発生する災害のことを言います。二次災害と混合してしまわないように気をつけたいところです。

それはさておき、地震によって発生する二次災害には津波、火災、地割れ、ライフラインの遮断、エコノミークラス症候群、液状化現象などがあります。1つずつ解説します。

津波

津波は地震によって海底地形の変動で発生します。地震の規模と比例して津波も大きくなりますが、小さな地震によって大きな津波を起こす津波地震も起きている報告もあるため、津波警報や注意報が解除されるまで注意しておくことが大切です。

火災

火災は暖房器具の倒壊、電源コードの破損した状態のところに、電力復旧したタイミングでショートを起こし火点となり、出火します。発火源付近に燃えやすいものが置いてあると、出火のスピードを早め、被害を大きくすることがあります。

地割れ

地震の強い揺れで地表に亀裂が入る現象を地割れといいます。傾斜地などで起こりやすく、大きな地割れが発生すると地形を変えてしまうこともあります。地割れにより足場が不安定な状態となり、ケガをする可能性が高まります。

ライフラインの遮断

ライフライン(水道・電気・ガス)は地震が発生すると供給がストップしてしまいます。それは、地震によってインフラ設備が損傷を受けるからです。もちろん、ライフラインがストップしないケースもありますが、過去に多くの地震でストップし、電気・ガス・水道が遮断された状態で生活を送っています。ですので、災害発生時から復旧するまでの間、生活できる防災グッズの準備は必要です。

エコノミークラス症候群

エコノミークラス症候群は避難を車など狭い場所で過ごしているときに発生します。長時間同じ姿勢でいて、動き出した際に静脈に血栓が発生し、肺の血管で詰まり呼吸困難や胸痛などの症状を発生させます。しっかり治療を行わなければ命に関わる病気です。

液状化現象

液状化現象は、地震による強い揺れで地盤が柔らかくなり、建物等が沈み込む減少をいいます。埋立地や、海岸部・河川沿いでよくみられます。理由は水分を地盤が含んでいるためです。

二次災害|事例を通して学んでみよう

二次災害がどのように発生し、私達に危険を及ぼすのか学んでいきましょう。二次災害発生時の行動指針になりますので、ぜひ最後まで読んで参考にしてみてください。

阪神淡路大震災

阪神淡路大震災は死者6434名も出した大きな地震です。その際に発生した二次災害として、多発火災、液状化現象、ライフラインの遮断などが発生しました。地震による火災は合計285件、建物7000棟以上が焼失しています。真冬に発生したため多くの家庭で暖房機器をしようしていたのが火災を大きくした原因とされています。

また、倒壊した建物も多く道路の道を塞ぎ、消防車両が通れませんでした。消火活動をいざ始めても水道管の損壊などで水が出せないことも消火活動がスムーズに行かず、火災による被害を大きくしてしまいました。

東日本大震災

東日本大震災後に発生した二次災害は津波です。大津波が東北地方各地を直撃。甚大な被害を及ぼしました。津波の高さは10〜15m以上、最大約40mまで遡上しました。M9.0の超巨大地震は、とてつもない大津波を発生させたことになります。岩手県宮古市田老地区には2011年当時で最大級の防波堤(高さ10m、長さ2.4km)を建設されていましたが、津波は防波堤を超えて町に被害をもたらしました。

二次災害に備え、日頃からの対策方法とは?

では、二次災害に備えて私達が行える行動は、何が考えられるのでしょうか?この章で解説していきます。

事前の対策

事前の対策として3つのことを平時から実行しておくことが大切です。具体的には下記の通りです。

  • 避難ルートや避難場所を確保する
  • 防災グッズを準備する
  • 定期的な避難訓練を行う

避難ルートや避難場所は、災害発生時に落ち着いて迅速に行動するための道標になります。それだけでなく、防災グッズを準備しておくことも必要です。少なくとも災害発生時から3日間は食べられる食料を準備しておきましょう。避難グッズに関しては別記事で解説していますので、気になる方はこちらもどうぞ。

そして、個人だけでなく居住地域や、会社、学校などで行う防災訓練へ積極的に参加しましょう。なぜ参加したほうがいいかというと、災害時こそ協力して行動した方がいいからです。協力関係を築くのに防災訓練は良い機会です。

事後の対策

事後の対策として2つのことを想定しておくといいでしょう。具体的には下記の通りです。

・火災の発生時
・津波の発生時

事後の対策として火災が発生したケースでは、すぐに電気機器の電源を落とします。なぜなら、配線がショートしてしまうからです。ショートが発生し、火災に発展する恐れがあります。また、津波が発生したケースでは、高台に避難します。高台がなくてもなるべく海から避難して、高い場所を目指してください。津波は恐ろしいスピードで迫ってきます。落ち着いて迅速に行動しなくてはいけません。

もし、仕事中のオフィスや学校で地震に遭遇した場合で、決められた避難場所があるなら、マニュアルに従って避難してください。

まとめ

地震発生後の二次災害について記事にしてきました。振り返ると、二次災害には津波、火災、地割れ、ライフラインの遮断、エコノミークラス症候群、液状化現象などの発生危険が想定されます。二次災害により大きな被害をもたらした過去の震災として、阪神淡路大震災、東日本大震災を紹介しました。多発火災、ライフラインの遮断、津波などの二次災害が発生し多くの被害を出しました。二次災害に備え、私達が行えることも紹介しました。

事前の対策として、

  • 避難ルートや避難場所を確保する
  • 防災グッズを準備する
  • 定期的な避難訓練を行う

事後の対策として、

  • 火災の発生時
  • 津波の発生時

について解説してきました。

実際の災害では、想定外のことが多く発生して対策をきっちり行っていたとしても、事が上手く運ばないこともあるでしょう。ですが、備えをしなければ被害を大きくする可能性が非常に高いです。揺れが治まっても油断せず適切な行動ができるよう準備することが重要です。

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