防盗金庫は防盗性能試験の結果、日セフ連によって「防盗金庫」として認められた金庫のことをいいます。「防盗」というのは、文字通り「どれだけ盗まれにくいか」ということです。単に頑丈なだけの金庫を防盗金庫と呼んでるわけではないんですね。
また、防盗金庫はピッキングに非常に強い金庫でもあります。「ピッキング」というのは、カギ穴に工具類を差し込み、不正な方法で解錠する手口のことを言います。
金庫の主な解錠方式は・ダイヤル式・テンキー式・指紋認証式・シリンダー式の4種類で、そもそもカギ穴がないものが大半です。シリンダー式の防盗金庫でも、カギはピッキングが困難なリバーシブル錠を採用しています。「リバーシブル錠」というのは、差し込み部分がキザギザではなく、大きさの違う凹みが付いているタイプのカギのことです。リバーシブル錠のピッキングは非常に困難です。
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防盗金庫は日セフ連の厳格な基準をクリアした性能の証
防盗金庫として認められるためには、日セフ連が定める耐火性能を備えていると同時に、防盗性能試験もクリアしなくてはなりません。
防盗性能試験では、
・ドリルやハンマーなどの工具による破壊行為
・バーナーによるガス溶断
この2つの破壊行為を行います。その結果、基準をクリアすれば、
・耐溶断・耐工具性能
・耐工具性能
このいずれかが認定されるわけです。
それぞれ試験に耐えられる時間によって等級が定められており、耐溶断・耐工具試験では30~150分間を10段階の等級に分類します。耐工具試験は15分間で、1等級のみです。例えば、耐溶断・耐工具試験に30分耐えることができれば、「TRTLV-30」という等級が認定され、防盗金庫として認められます。
そもそも日セフ連ってどういう団体なの?
日セフ連というのは略称で、正確には「日本セーフ・ファニチュア協同組合連合会」といいます。「セーフ・ファニチュア」という言葉からも分かる通り、鋼製家具類の中でも金庫の製造販売を行う事業者の連合会で、東京・中部・大阪・中国・九州の全国5地区の協同組合で構成されています。
活動としては、金庫の耐火規格・防盗規格に関する共同研究や、消費者に対する金庫の啓蒙・啓発などを行っており、環境に関する調査研究も行っています。また、その歴史は古く、昭和16年から50年以上にわたって金庫の品質向上に尽力し続けています。
防盗金庫の重量はどのくらい?
防盗金庫ってだけで重そうなイメージがありますよね。実際重くないと、防盗性能に疑問符が付きます。というのも、重ければ重いほど持ち運びが難しくなり、盗難防止に効果があるからです。では、具体的に見て行きましょう。
クマヒラの防盗金庫から一番小型のものを選んでみました。高さ700mmというと、ちょうどワークデスクくらいの高さですね。この大きさでなんと325kg!大人5人分の重さに相当します。大型の防盗金庫になると、同じくクマヒラの防盗金庫、PS-36で965kgもあります。
小型や家庭用の防盗金庫ってあるの?
「そんなに大きな防盗金庫しかないの?」とお思いの方、ご安心下さい。もっと小型で家庭用としても使いやすい防盗金庫もありますよ。例えばこんなのはどうでしょう?
質量:116kg
外寸法:W544mm×D563mm×H432mm
内寸法:W544mm×D563mm×H432mm
内容積:23ℓ
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ちょうどヒザくらいまでの高さですね。これならそれほど置き場所に困らないのではないでしょうか。質量110kg台の防盗金庫は他にも多く販売されていますが、軽さとしてはこれが限界です。110kg以下の金庫では、日セフ連の防盗性能試験をクリアできないのでしょう。
まとめ
防盗金庫がいかに信頼性の高い金庫であるか、お分かりいただけたかのではないでしょうか。
防盗金庫は日セフ連の定めた厳格な基準をクリアした金庫で、例外なく耐火性能を備えています。また、小型のものでも110kg程度はあり、かなり重く作られています。ただ、これは2人以上の人手があれば持ち去ることができる重さです。何を保管するかによって、重さにも着目する必要がありそうですね。
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