お中元の時期とマナーを覚えておかないと恥ずかしいことに…

お中元特集

皆さんはお中元を贈ったことがありますか?

お中元を贈るようになれば、「大人」になったという実感がわくと思います。ある調査によると20代の方でお中元を贈ったことがあると回答した方は15%で、85%もの方はお中元を贈ったことがないようです。

一応、20歳になったら社会的には大人として認められます。ですが、実際にはどれだけの方が「大人」の常識を身につけて行動に移しているでしょうか。20歳そこそこでは、お中元を贈ったことがない方が多いのも致し方ありません。ですが、20代後半ともなれば社会人としても「大人」としてもそれなりに経験を積んでいることでしょう。社会に出ていろいろな方のお世話になっているはずです。そこで、日頃の感謝を伝えるいい機会でもある「お中元を贈る」という日本古来の古き良き習慣を習得してみては如何でしょう。「お中元」には、普通の贈り物とは違う幾つかのマナーがあります。

この記事では、「お中元ビギナー」に向けて「お中元」について説明していきます。

この記事を読んだ後に、お中元を贈ってみようという前向きな気持ちになっていただければ嬉しいです。

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お中元とは

「お中元」と聞いたら、何となく「偉い人に夏に贈る』というイメージがあるのではないでしょうか。「お中元」は、一年の折り返しである夏に、お世話になった方だけでなく、普段なかなか会えない方にも感謝の気持ちを伝えるための風習です。始まりは、道教や仏教の意味合いが強く、先祖を敬う行事でした。それが時を経て、お世話になった方に感謝を示すものに変化していきました。

偉い人に贈る、というようなイメージが強いかもしれませんが、最近は、上司はもちろん、親戚、実家の両親、義父母などに贈るのが一般的になりました。

お礼の気持ちを伝るために贈るものなので、特に決まりはなく、お世話になった方に贈ればいいものなのです。

お中元を贈る時期はいつ?

お中元といえば夏、ということはご存知だと思います。ですが、夏ならいつ贈ってもいいというわけではありません。「中元」というのは、旧暦の7月15日のことです。お中元の始まりの地の中国では、中元を司る神がいると考えられていたので、中元の日、7月15日にお供物をしてきました。

日本では、これとは別に室町時代にあった「盆礼」という風習と中国から伝わってきた「中元」の風習が結びついて、現在のような形になりました。一般的には7月初旬から7月15日までです。最近では贈る時期が全国的に統一されつつありますが、細かく地域別に見てみましょう。

地域別 お中元を贈る時期

  • 北海道
    7月15日〜8月15日
    旧盆と重なる時期ですが、最近は7月初旬から贈る方も増えています。
  • 東北・関東
    7月初旬〜7月15日
  • 北陸・甲信越
    都市部の金沢などは7月初旬〜7月15日
    能登など7月15日〜8月15日
  • 東海・関西・中国・四国
    7月15日〜8月15日
    最近は全国に合わせて7月初旬に贈るようになってきました。
  • 九州
    8月1日〜8月15日
    全国の中でも時期が最も遅いので注意が必要です。
  • 沖縄
    旧暦を基に旧盆に合わせて贈るので、毎年変わります。特に注意が必要な地域です。お盆までには贈るのがマナーとなります。必ずお盆の日を調べて失礼のないようにしましょう。

このように地域の事情に差があります。お中元商戦を各百貨店が早い時期から始めるようになってきたため、お中元の早割セールなどを利用する方は6月下旬に贈るようになり、どんどん早まってきている現状もあります。

お中元を贈る時期を過ぎてしまったら

先に述べた通り、お中元を贈る時期は明確に決まっています。ですが、慌ただしい日々に追われてお中元の準備が遅れ、お中元の時期を過ぎてしまうこともあるでしょう。過ぎてしまった場合は、ただあきらめるのではなく、対処法があるので安心してください。うっかりさんの救済措置は、お中元にかける「熨斗(のし)」の表書きを変えて贈る方法です。

表書きの書き方も、これまた時期により異なります。今度は、うっかりしないで、しっかりマナーを守ってください。

表書きが変わる時期を地域別にまとめました。

関東などの一般的な地域

9月上旬を過ぎたら、お中元は贈らないようにしましょう。

時期 表書き
7月初旬〜7月15日 御中元、お中元
7月16日〜立秋(およそ8/7頃) 暑中御見舞、暑中お見舞、暑中御伺、暑中お伺
立秋〜9月上旬 残暑御見舞、残暑お見舞、残暑御伺、残暑お伺

関西などの旧盆地域

もともと贈るタイミングが遅い旧盆地域には、暑中見舞いとして贈ることはできません。

時期 表書き
8月15日まで 御中元、お中元
8月16日〜9月上旬 残暑御見舞、残暑お見舞、残暑御伺、残暑お伺

お中元はどこで売ってるの?

お中元のことが大体わかってきたでしょうか。実際に贈りたい方の顔が浮かんできたかもしれません。肝心の「お中元」ってどこで売ってるの?どんなものがあるの?どのくらいの金額のものを贈るの?と前向きな疑問が湧いてきたでしょう。

今はインターネットで簡単に注文できるので、とても便利になりました。「お中元」で検索をすれば、たくさんのサイトのページや商品がヒットします。インターネットで探すのも簡単でおすすめですが、初めての「お中元デビュー」は、実際に自分の目で見て、足で探してみませんか?

お中元シーズンが近づいてくると、百貨店やスーパーなどにお中元用の商品が並べられます。そこには、いわゆる「ザ・お中元」といった定番の商品から、流行りの新商品まで揃っているので、見て回ると大体の流れが掴めます。せっかく「お中元デビュー」するのでしたら、贈る相手に合わせて楽しく「お中元探し」をしませんか?

そこでおすすめなのが、アンテナショップを覗いてみるという方法です。アンテナショップというのは、企業の新商品や自治体の特産品、伝統工芸品の促進販売をしている場所です。自治体が運営するアンテナショップは、観光客や移住者に向けて、人が集まりやすい場所にあることが多いようです。アンテナショップでは、「お中元用」としてわかりやすい商品は置いていないかもしれません。ですが、「お中元」の品として『これを贈るべき』という決まりは何もありませんので、自由に自分の感性で選んでいいと思います。

お中元を贈る相手は誰か

基本的に、お中元は日頃の感謝の気持ちで贈るものですから、贈る相手に決まりはありません。送る際の上下関係は、目下の方から目上の方に贈るものです。ですから、上司や取引先、親戚などが一般的です。結婚したらお互いの両親に贈ることもあります。あくまでも感謝の気持ちから贈るものなので、好きな方に贈ればいいのですが、一度贈ったら毎年贈るのがマナーです。年によって気まぐれに、贈ったり贈らなかったり、というのはマナーに反してしまいます。毎年贈ることを前提に贈り先を考えましょう。

ただし、相手が政治家や公務員、公立学校の先生の場合は、公職選挙法や公務員規定に触れる可能性があるため、贈答禁止となっています。知らずに贈って、相手に迷惑をかけてしまわないようにしましょう。こちらは「知らなかったー」で済むかもしれませんが、相手の方はお仕事柄、大変な事態になることもあります。

お中元を贈る際に気になるのが、贈り先が喪中の時です。喪中の方に贈るのは失礼にあたらないかな?と心配になります。お中元は感謝の気持ちを伝えるものなので、贈り先、贈る側どちらかが喪中でも関係ありません。それでもどうしても気になる場合は、「暑中お見舞い」や「残暑お見舞い」に変えて贈ることができます。

お中元の予算・相場はどれくらい

お中元は「気持ち」で贈るものですが、実際の相場ってあるのでしょうか?気になるところですね。親戚に贈る場合は3千円程度でしょうか。お世話になった方に贈る場合は5千円程度で準備をすれば間違いありません。金額はあくまでも目安ですので、自由に考えて良いでしょう。ただ、3万円を超えるなどのあまりにも高価なものや千円などの安過ぎるものは、失礼にあたることもあります。

熨斗(のし)とは 表書きの書き方

お中元選びが終わったら、熨斗をかけて贈る準備をします。同じ気持ちを込めて贈るクリスマスプレゼントやバースデープレゼントとお中元の違いは、この熨斗をかけるというところでしょうか。熨斗の存在が、お中元を贈ることへのハードルを上げている要因の一つでしょうね。とはいえ、お中元に熨斗は欠かせないものなので、ここでしっかりご説明していきましょう。お中元に限らず、熨斗を掛ける場面は多々あります。

まず熨斗と一般に呼ばれているものの正しい名称は熨斗紙(のしがみ)、掛紙(かけがみ)と言います。皆さんがよく見かける熨斗紙の右上に小さく描かれている赤い飾りが熨斗飾り、熨斗飾りの中の黄色い細い棒のようなものが熨斗です。ですから熨斗飾りが描かれている掛紙を熨斗紙と呼ぶのです。

掛紙、水引にもいくつか種類があり、シーンや目的別で使い分けます。お中元は何度も繰り返す事柄ですので、紅白蝶結びの水引が描かれた熨斗紙を使います。熨斗紙の表書きは、毛筆で細心の注意を払って書きましょう。毛筆で綺麗に書くことは至難の技ですので、筆ペンや黒のフェルトペン、黒のサインペンで書くこともやむを得ませんね。

書き方は、水引の上段中央に「御中元」「お中元」と表書きします。丁寧に縦書きで書きましょう。贈る相手の名前を入れる場合は、表書きよりも小さめに熨斗紙の上段左に書きます。水引の下段中央には、贈り主の氏名を表書きよりも少し小さめに書きます。贈り主が個人で一名の場合はフルネームで書きます。連名で贈る場合は贈り主の名前を、右から目上の方の順に並べて書きます。3名以上いる場合は代表者の名前をフルネームで中央に書き、左に小さめに「外一同」と書きます。

熨斗紙は、くるりと商品を包んで後方で貼り止めます。貼り止め方にも決まりがあります。「慶事掛け」という方法で、向かって右側に位置する熨斗紙の端を上に重なるように貼り止めます。逆にすると「弔辞掛け」といってお悔みごとの場合に使う方法なので、絶対に間違えないでください。

お中元の渡し方

訪問してお中元を渡す場合

お中元は訪問して挨拶して手渡しします。訪問する際には、突然お邪魔することがないように、事前に先方に連絡します。先方の都合に合わせて約束ができたら、時間を守ってお伺いします。お中元を風呂敷で包んで持参します。先方のお家に着いたら、慌てて玄関先で渡すことのないように気をつけてください。

まずはお部屋に通して頂いてから、風呂敷から品物を出し、正面を自分の方に向けて商品に間違いないか確認します。その後時計回りに180度回して、相手側に正面が向くようにします。そして両手で差し出しながら「日頃の感謝のしるしです。お気に召すと嬉しいです」と一言添えてお渡しします。

先方の都合で玄関先で渡す場合もあるかと思います。そんな時は風呂敷をほどいて、品物を正面に向けて両手でお渡ししましょう。風呂敷を使い慣れていなくて、紙袋で持参する場合も必ず紙袋から取り出してお渡しします。紙袋はすぐに畳んで持ち帰ります。

配達でお中元を渡す場合

どうしても都合がつかない場合や遠方に贈りたい場合は、配達にすることもできます。配達にする場合は、品物が届く前に必ず送り状を出しましょう。送り状が間に合わない場合は、事前で電話で連絡をしておき、先方に品物が突然届いてご迷惑をおかけしないようにします。

配達にする場合は、熨斗紙のかけ方にも注意が必要です。いわゆる「内のし」にします。「内のし」とは、配達中に熨斗紙が汚れたり、破れたりするのを防ぐために、贈り物の箱に直接熨斗紙をかけ、その上から包装するという方法です。

まとめ

いかがでしたか?お中元についておわかりいただけたでしょうか?

「お中元」って義理で「贈らなければいけないもの」という堅苦しいイメージを持っていて、今まで倦厭していた方も多いかもしれませんね。ですが実際は、「日頃お世話になっている方に感謝の気持ちを伝えるために贈るもの」という単純な贈り物なんです。

確かにいくつかのマナーはありますが、それさえ守ればクリスマスプレゼントやバースデープレゼントと同じような感覚で、贈る相手を想いながら楽しく選んでいいものです。コロナ禍で人との接触が限られている世の中で、会いたい人にもなかなか会えないこのご時世だからこそ、今年は「お中元」に挑戦してみてはいかがでしょうか?

お中元を贈ることでコミュニケーションが深まったり、新たな絆が生まれるはずです。

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